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おすすめ映画 vol.6 『世界最速のインディアン』


若さもカネもなし。
あるのは1台のバイクと、生涯をかけた夢。

ニュージーランドの田舎町で暮らす主人公のバート・マンローは、愛車の1920年型インディアン・スカウトで世界最高速を目指してテストランを繰り返していた。
アメリカのボンネビルで開催される大会で “世界最速記録” を叩き出すことが夢だった。(ボンネビルとは、世界最速を競う会場の地名。)

質素な彼は自作の部品などで試行錯誤を繰り返し、夢の実現に向かって生きていた。
すでにオーストラリアとニュージーランドの記録保持者だった彼にとって “世界最高速” は25年間あたため続けた夢だった。

バイク好きの変わり者だったバートだが、彼を慕う友人は多かった。
友人たちは彼の夢のために経済的な支援などもしていた。

しかしそれは彼の “夢に向かう想い” に集まった資金であり、彼の成功を信じる者などいなかった。残念ながら、バートの挑戦を “良き想い出” として残してあげようという気持ちのほうが強かったのかも知れない。

なんとか資金を集めアメリカに渡ったバートだったが、少ない資金で挑戦する彼に幾つもの不運が重なる。その度に、彼の少年のような純粋さに惹かれた新しい友人たちが手を差し伸べ、彼は少しずつ夢に近づいて行った。

ボンネビルの会場に集まった挑戦者たちが最新型のバイクで参加する中、バートの愛車は家庭用品などまで使って仕上げたポンコツバイク。
彼は完全に浮いていた。勘違いした爺さんのような扱いを受け、門前払いにされかけた。

それでもバートは自分の純粋な思いをぶつけた。
25年もの間、ずっと夢見たボンネビル。何としてでも参加して“世界最速”の称号を手に入れたかった。

「せっかく遠くから来たんだ、出してやろう。気の毒じゃないか」
会場スタッフもバートの気持ちを理解し、出場が許可された。

熱い思いが伝わり、なんとか出場に漕ぎつけたバート
彼の存在は、いつの間にか参加者たちの注目を集めていた。

「よし、行こう!」
仲間たちが見守る中、バートはスタートを切った

「頑張れよバート!」「行け!頑張れ!」

1920年型インディアン・スカウト
愛車に跨がった彼は、ボンネビルの彼方に向かってアクセルを全開にした。